紅一点×SnowMan⑦ (ページ47)

今日:15 hit、昨日:493 hit、合計:87,953 hit

side YOU ページ47

向『なあ。末と何かあったん？』

康ちゃんの言葉に私は息を呑む。

「ううん。何もないよ。」

向『そっか。』

康ちゃんはそれ以上聞いてこなかった。

何もなかったは嘘だ。
私はさっきの出来事を思い出した。

ーーーーー

「末、大丈夫、、、？」

私に向かって投げられたペットボトルを見つけた末は
庇った結果、自分が当たって倒れてしまった。

末『大丈夫やで。お医者さんも大したことないって言っとったし。』

「、、、本当にごめん。」

末『そんな謝らんといてや。Aに怪我なくて良かった。』

そう言って力無く笑った末の顔を見るのが辛い。

私のせいで、せっかくのステージに
途中から出られなくなったことが申し訳なさすぎる。

「だけど。」

そう言いかけた時、末がベットから起き上がり、
そのまま私の頭を引き寄せた。

そのまま軽く口付けをされる。

時間にしては多分数秒だったけど、
突然の出来事に驚きすぎて。体感は数分に感じた。

末『もう、これ以上言わんといて。俺が自分の意思でやったことやから。』

「うん。」

末『やけど、誰でもって訳ではないで。Aやから庇ったんよ。初めて会った時から好きやねんな。やけど、今、大切なタイミングやし、付き合おうとかは考えてへん。でも、これだけは覚えておいてほしいんやけど。』

そう言って、一呼吸おくと、私の目を見て言った。

末『もちろん、Aの進んでる道は大変やろうし、こんなこともまたあるかもしれへん。やけど、俺やSnowMan、SixTONESやAのファンの人みたいに、Aのことを大切に想ってる人もたくさんおるから。今日のことは気にせんといてや。あとは関西来たり、俺がこっちに来た時はご飯でも行こや。』

「うん、、、。うん。ありがとう。」

泣いたら負けな気がして。涙は流さないようにした。
そうだよね。私にはアンチもいるけど、ファンもいる。

この事務所においてデビューできる人間なんて一握りだ。
このチャンスをちゃんと生かして、成長するのが、
後輩や先輩、同期のためにもなるんだよな、、、。

私は末とまた会う約束をして、部屋を出た。

ーーーーー