紅一点×SnowMan⑦ (ページ13)

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舞台に立っている時はいつものAちゃんだ。
だけど、裏に入って来た時、全く表情がない。

阿『なんか初期の頃のAを思い出すよ。』

ぼそっと阿部ちゃんが言う。

向『え。あんな感じやったん？』

そっか。康二は昔のAちゃん知らないのか。

佐『そうだね。なんていうか、俺達も尖ってたんだけど、Aも結構尖っててさ。レッスンの時も全く話さないで自分の世界に閉じこもってる感じだったんだよね。』

そうだ。俺が入所して、
まだそんなに時が経ってない時から、
Aちゃんは活躍していて。

SnowManに加入したことでレッスンにも
参加するようになった。

あの頃のSnowManもAちゃんも
尖りまくってるし、関係もギスギスしていたから、
俺達後輩は全く近寄ることはできなかった。

今のAちゃんはまさしくそんな感じだ。
違うことといえば目が腫れてることくらいだろう。

結局、理由は分からないまま歌舞伎が進んでいく。

明らかに分かるくらい腫れていたはずなのに、
メイクの力でいつも通りのAちゃんだ。

舞台の上では当たり前だけど、かっこよくて。
けど、なんだかさっきの様子を知っている俺は
不安しかなかった。

A『お疲れ様でした。』

公演が終わると同時にすぐに帰るAちゃん。
牧さんも雅さんも一緒に行ったから、
おそらくドラマの撮影なのだろう。

渡『風磨既読になんねぇ。あいつ割と携帯みてると思うんだけどな。電話してみっか。』

しょっぴーが痺れを切らして風磨くんに電話する。

渡『出ない。珍しいな、、、。』

「何かあったんだよね。きっと2人の間にも。」

渡『とりあえず連絡待つかー。』

次の日、しょっぴーから、
風磨くんから返信があったことは聞いた。

だけど、俺は分かんないって言われたみたい。

Aちゃんはいつも通りに戻っていて。
ただ、笑わなくなった気はするのだけども。

それでも昨日みたいな雰囲気ではなかった。